子ども3人に均等に。遺言書という安心を、ひとり暮らしの私が書き出してみた話(やさしい終活 Vol.22)
「やさしい終活」シリーズの第22弾は、遺言書の話です。
私の希望
- 子ども3人に、遺産を均等に分割
- 代表で長女が手続きをする
- 必要書類は最小限、スムーズな手続きで
→ 子どもたちが揉めないように、私の希望をきちんと残しておく。 → 「長女が代表で動く」を遺言で明示しておけば、手続きがぐっと簡単になります。
遺言がないとどうなる?
法律では「法定相続分」というルールがあり、子ども3人なら自動的に均等(各1/3)になります。
でも、遺言がないと:
- 銀行口座の解約に「相続人全員の署名・押印・印鑑証明」が必要
- 3人がそれぞれ書類を揃えて、何度もやり取り
- 1人でも動きが遅れると、全体が止まる
- 遠方に住む子は、書類往復だけで数週間〜
→ 「均等」は法律で決まっていても、「手続きの代表」は遺言で指定しないと決まりません。 → だから「長女を代表に指定する遺言」が、家族へのいちばんのやさしさ。
遺言書の2つのスタイル
1. 自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)
- 自分で全文を手書き(財産目録はパソコン作成可)
- 日付・氏名・押印が必須
- 費用ほぼ0円
- 法務局保管制度を使えば、紛失リスクなし(¥3,900)
→ 私が選びたいのはこちら。費用が安く、自分のペースで書ける。
2. 公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)
- 公証役場で公証人が作成
- 証人2人が必要
- 費用は¥5万〜10万円程度(財産額による)
- 確実性が最も高い
→ 「絶対に間違いなく執行されたい」「財産が複雑」な人向け。
自筆証書遺言の書き方(私の場合のひな型)
A4用紙1枚で、こんなふうに書きます。
■ タイトル「遺言書」
■ 書き出し:「私、ゆるら(本名)は、以下のとおり遺言する。」
■ 第1条:私の有するすべての財産を、私の長女◯◯、長男◯◯、次男◯◯の3名に、各自3分の1ずつの割合で相続させる。
■ 第2条:本遺言の遺言執行者として、長女◯◯を指定する。遺言執行者は、本遺言の執行に必要な一切の権限を有する。
■ 末尾:作成日(令和◯年◯月◯日)・住所・氏名・押印
→ ポイントは「均等分割」+「長女を遺言執行者に指定」のシンプル構成。 → これだけで、長女が代表で銀行・役所・各種手続きを進められます。
保管場所の選び方:私は自宅保管
自筆証書遺言の保管方法には、大きく2つあります。
■ 法務局保管制度(¥3,900・参考) 法務局が原本を預かり、改ざん・紛失のリスクがなく、死亡後の「検認」手続きも不要になる仕組みです。手数料は1回¥3,900。
■ 自宅保管(私が選んだ方法・費用¥0) 重要書類ファイルに入れて、家族がすぐ見つけられる場所に置く方法です。 私はこちらを選びました。理由は、長女が「お母さんがいなくなったあと、自宅のあの引き出しを開ければ、お母さんの言葉に会える」という流れがいちばん自然だと感じたから。
→ 自宅保管の場合、死亡後に家庭裁判所での「検認」手続きが必要になります(後述)。 → 検認も長女が自分で申立てできるので、専門家報酬は不要です。
自宅保管の場合に必要な「検認」
検認とは、家庭裁判所が遺言書の存在と内容を確認してくれる手続きのことです。
■ 申立て先:家庭裁判所 ■ 費用:収入印紙¥800+検認済証明書¥150+戸籍取得費(合計¥5,000〜¥15,000程度) ■ 期間:申立てから検認完了まで1〜2ヶ月 ■ 担当:長女(遺言執行者)が単独で申立て可能
→ 検認が終わってから、銀行・証券の手続きに進む流れになります。 → 長女には「検認の1〜2ヶ月分のゆとりを持って動いてね」と生前に伝えておくのが安心です。
1Passwordと紙のエンディングノートに記録
私は、遺言書を自宅のどこに保管しているか・長女に伝える内容を「1Password」と紙のエンディングノートに記録します。
→ 遺言書の保管場所を家族が知らないと、せっかくの遺言が活きません。 → 「お母さんは、自宅の重要書類ファイルに遺言を入れてあります」と一言伝えておくのが大事。
遺言書編、まとめ
- 法定相続分(子ども3人均等)は遺言なしでも成立
- でも「代表」を指定するには遺言が必要
- 自筆証書遺言なら費用¥0で書ける
- 私は自宅保管を選択(法務局保管も選択肢としてあり)
- 自宅保管の場合は死亡後に家庭裁判所での検認(1〜2ヶ月)が必要
- 「長女を遺言執行者に指定」で手続きがシンプルに
- 1Password・エンディングノート・家族への口頭で三重に伝える
さいごに
遺言書を書こうと思った日、ちょっとだけ手が止まりました。
「まだ早いんじゃないか」「縁起が悪い」 そんな声が、心のどこかから聞こえた気がして。
でも書きながら思いました。 遺言は、私の希望を書くだけじゃなくて、子どもたちが揉めないためのプレゼントなんだ、と。
「均等に」「長女が代表で」 たったこの2行を書き残すだけで、子どもたちが向き合う負担を、何倍にも減らせる。
明日は何にしようかな。 ぼちぼち、続けていきます。
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