「歳のせいかも」と思う前に。手指がつらい暮らしを変える、3つの小さなきっかけ
朝、手がこわばる。 瓶のフタが、回らない。 ペットボトルのキャップが、開かない。 ドアノブを回すと、痛む朝がある。
そんな日が増えてきて、 「歳のせいかも」と、なんとなく諦めかけていませんか。
整形外科で「腱鞘炎ですね」「ばね指ですね」と言われたけれど、 リウマチかも?と思って検査をしても、はっきりとは出なかった。 そのまま、暮らしのしんどさだけが、じわじわと積もっていく。
私も、同じでした。
20年腱鞘炎を抱えながら、透析の看護師として働いてきた私が、 痛みと付き合う暮らしの中で見つけたのは、 「歳のせい」と諦める前に、できることがある、ということ。
今日は、その3つの小さなきっかけを、お伝えします。
1つ目のきっかけ:「重さ」を、疑ってみる
毎日手にする道具。 フライパン、ヘアアイロン、ドライヤー、ペットボトル、瓶のフタ。
「これくらい、誰でも持てるはず」と思って使っているもの、 実は、あなたの手指に、地味な負担をかけ続けているかもしれません。
重さは、一回一回はわずかでも、 毎日積もっていけば、確実に手指を疲れさせます。
私は、ヘアアイロンを家族の若い人から借りたとき、 重さで手首に痛みが走り、一度断念しました。 でも、軽量・コンパクトのミニアイロンに出会って、 朝5分で毛先を整える時間を取り戻せました。
「重いから当たり前」と思っていた道具を、 「もっと軽いものがあるかもしれない」と疑ってみる。
それだけで、暮らしの風景は変わります。
▼ 軽量に再会した話は、こちらに書いています → 重さで諦めたヘアアイロン、軽さで再会した話 → 20年腱鞘炎の私が、コイズミ コスメティックドライヤーを3台目まで使い続けた理由
2つ目のきっかけ:「数」を、減らしてみる
道具の数が多ければ多いほど、暮らしは「やること」で埋まっていきます。
洗う数が増える。 拭く数が増える。 しまう数が増える。 取り出す数が増える。
その1つ1つの動作が、手指に小さな負担をかけ続けます。
私は、フライパンと鍋を別々に持つことをやめました。 深いタイプの軽量フライパンを1個だけ持つことにしました。 これ1個で炒め物も、煮物も、スープも作れます。
道具の数を減らすことは、 動作の数を減らすこと。 動作の数を減らすことは、手指を労ること。
「あれもこれも必要」ではなく、 「これ1個で兼ねられるかな」と、考えてみる。
買い物の風景そのものが、少しずつ変わっていきます。
▼ 数を減らす道具の話は、こちらに書いています → フライパンと鍋、1個で兼ねる。深型・軽量フライパン長期レビュー → 手指がつらい人へ。だるまさんオープナーを何年も使って、ペットボトルも瓶も自分で開けられるようになった話
3つ目のきっかけ:「視界」に、置いてみる
3つ目は、収納の話です。
私の家には、台所のだるまさんオープナーも、洗面所のヘアアイロンも、引き出しにはしまっていません。
S字フックで吊るしたり、専用スタンドに立てたり。 「視界に入る場所」「手を伸ばせばすぐ届く場所」に置いています。
なぜか。
引き出しの奥にしまうと、開けるのも、取り出すのも、戻すのも、全部「動作」になります。 その動作が積もって、結局「使わない日」が出てきてしまうから。
視界に入る場所にあると、自然と手が伸びる。 吊るす、立てる、台に乗せる。 「重ねない」収納は、他のものの重みを乗せないから、取り出すときに余計な力が要りません。
道具を買うだけでは、暮らしは変わりません。 道具を「どこに置くか」まで決めて、はじめて、その道具は本当にあなたの相棒になります。
▼ 収納の工夫は、各記事の中でも紹介しています → S字フック流の収納哲学(やさしい道具シリーズ全記事)
「歳のせいかも」と思う前に
リウマチ・腱鞘炎・ばね指。 手指がつらい朝は、いろんな原因が重なっています。
でも、「歳のせい」と一括りに諦める前に、 できる小さなことが、3つあります。
- 「重さ」を疑う
- 「数」を減らす
- 「視界」に置く
道具を選び直す。 道具の数を減らす。 道具の置き場所を変える。
たった3つのことで、毎日の暮らしのしんどさが、ぐっと軽くなります。
私が「やさしい道具」と呼んでいるのは、こうした選び方・減らし方・置き方の総体です。
20年、腱鞘炎を抱えて働いてきた私が、 痛みと付き合いながらたどり着いた、ささやかな知恵。
あなたの手指のつらさが、今日より少しでもラクになりますように。
▼ 「やさしい道具」シリーズはこちら → やさしい道具カテゴリ一覧