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透析看護師20年。体を壊して気づいたこと。

看護師の給与・収入の安定のリアル|看護助手から正看護師20年の実例

2026年5月3日

看護師の給与・収入の安定のリアル|看護助手から正看護師20年の実例

「看護師って、実際どのくらい稼げるの?」 「収入の安定って、本当にあるの?」

そんな疑問に、私の体験を数字でお答えします。

私は高校卒業後の看護助手から始まり、32歳で准看護師の養成所、そして正看護師資格を取得して20年以上勤務してきました。

その間、給与は段階的に上がり、最終的には「収入の安定」という、何ものにも代えがたい安心を手に入れました。

具体的な金額もお伝えしながら、看護師としての給与の現実を綴ります。

看護助手の頃|月10万円未満からのスタート

すべての始まりは、看護助手の仕事でした。

高校を卒業してすぐ、医療現場で働き始めた頃の月給は、10万円に届きませんでした。

当時の物価水準を考慮しても、3人の子どもを育てながら生活を支えていくには、心もとない金額だったと思います。

それでも、医療の現場で働く経験を積んだこと自体は、後の看護師人生の土台になりました。

准看護師の養成所時代|奨学金で勤労学生

32歳で准看護師の養成所に入学した頃、私は地域の病院で奨学金を活用して勤労学生として働きながら通学していました。

この頃のフルタイム勤務時の給与は、正直に言うと、はっきりとは覚えていません。

ただ、「准看護師資格を取れば、生活が変わる」という実感を持って、毎日を過ごしていました。

養成所の2年生になるタイミングで、奨学金を全額返済して退職。

実習と試験勉強に専念する道を選びました。

平成16年4月、正看護師資格取得という転換点

長い学生生活を経て、私は正看護師の資格を取得しました。

平成16年(2004年)4月のことです。

「正看護師」というステータスは、給与にも、職場での立場にも、はっきりとした変化をもたらしました。

最初の職場は、看護専門学校を併設する64床の病院。

奨学金のお礼奉公期間+1年弱の合計4年弱、ここで透析看護の基礎を築きました。

平成16年〜平成20年度の年収推移|市県民税通知書から

私が実際に受け取った市県民税通知書の記録から、年度別の給与収入をお伝えします。

公的書類に基づいた実数値です。

年度給与収入(年収)主な状況
平成16年度(2004)111万円正看護師資格取得・勤労学生から正看勤務への移行期
平成17年度(2005)319万円64床の病院でフル年勤務
平成18年度(2006)265万円ライフイベントによる勤務調整があった年度
平成19年度(2007)462万円都市部の透析クリニックに転職
平成20年度(2008)494万円クリニック2年目・経験が反映

正看護師取得直後の111万円から、4年後には494万円まで。

「正看護師としてのキャリアを積み重ねるほど、年収は確実に上がっていく」

その流れが、はっきりと数字に表れていました。

(平成18年度に一度落ち込んでいるのは、当時の勤務調整によるものです。看護師の人生でも、毎年同じ収入が約束されているわけではないこと、お伝えしておきます)

都市部の透析クリニックに転職した、2007年頃

奨学金のお礼奉公満了後、私は都市部の透析クリニックに転職しました。

このときに見ていた求人票を、振り返って参考までに記します(地名や施設名はぼかしています)。

■ 当時の求人票の条件(2007年頃)

  • 月給(基本給+諸手当): 22万円台〜31万円台
  • 賞与: 年2回・計3.5ヶ月分(前年度実績)
  • 昇給: 年2〜5%
  • 勤務形態: 早出・日勤・準夜勤の交替制(夜勤なし)
  • 年間休日: 104日
  • 時間外: 月平均8時間
  • 退職金制度あり(勤続3年以上)
  • 住宅手当・勤務手当・昼食現物支給あり

転職時、看護師経験5年以上が条件で、私の経歴がぴったり合いました。

転職初年度の給与のリアル

転職して、実際にいただいた給与です。

■ 2007年頃・クリニック初年度

  • 月給: 34万円〜43万円
  • 賞与(夏): 39万円
  • 賞与(冬): 45万円
  • 年間ボーナス合計: 約84万円

月給に幅があるのは、勤務シフトや手当の違いによるものです。

求人票の条件より、実際にもらった金額のほうが高く出たのは、看護師経験が反映された結果でした。

「これだけあれば、子どもたちの生活もしっかり支えられる」

そう実感した最初の年でした。

20年勤続、退職前の給与

そして、転職先のクリニックで18年以上、透析看護師として働き続けました。

退職前の給与は、こんな水準でした。

■ 退職前(20年勤続)

  • 月給: 43万円〜48万円
  • 賞与(夏): 60万円
  • 賞与(冬): 66万円
  • 年間ボーナス合計: 約126万円

月給を平均約45万円とすると、年収は約670万円前後。

正看護師として20年以上のキャリアを積み重ねた結果、新卒看護師の頃と比べて、月給で月10万円以上、年間ボーナスで40万円以上、増えていました。

「収入の安定」とは何か

具体的な数字をお伝えしてきましたが、私が看護師という仕事から得られた一番大きなものは、ただ金額の話ではありません。

「毎月決まった額が、確実に振り込まれる」という、揺るがない安心感でした。

3人の子どもを育てるシングルマザーだった私にとって、この「安定」は、本当に何ものにも代えがたいものでした。

生命保険会社の営業時代の成果主義の不安定さ、自動車営業事務時代の低賃金。

そういう時期を経てきたからこそ、看護師として働き始めてからの「収入の安定」の重みを、心の底から実感できました。

毎月の給与だけでなく、年2回の賞与、退職金制度、社会保険、厚生年金。

これらすべてが揃って、初めて「家族を支える基盤」になります。

看護師の給与が上がる理由

看護師の給与が長く働くにつれて上がっていく理由は、いくつかあります。

■ 経験年数による昇給

毎年少しずつ、基本給が上がっていきます。

私の例で言えば、年2〜5%の昇給があり、20年で月給が大きく変わりました。

■ 賞与の月数の増加

最初は3.5ヶ月分だった賞与が、勤続年数とともに増えていく傾向があります。

■ 各種手当

住宅手当、家族手当、夜勤・準夜勤手当、勤務手当、資格手当。

これらが組み合わさって、総支給額が増えていきます。

■ 退職金

勤続年数が長くなれば、退職金もまとまった額になります。

看護師を目指すあなたへ

これから看護師を目指す方に、私の経験から伝えたいことをまとめます。

■ 最初は安くても、必ず上がる

看護助手や准看護師の頃は、給与が低くて不安かもしれません。

でも、正看護師資格を取り、経験を積めば、給与は確実に上がっていきます。

■ 「収入の安定」は、人生の土台

毎月決まった額が入る安心感は、家族を支える私たちにとって、何ものにも代えがたい力です。

子育て、住まい、将来の備え。

すべての基盤が、安定した収入から生まれます。

■ 長く働く意味は、給与だけじゃない

20年同じ職場で働いた私が言えるのは、長く続けると、人間関係も、患者さんとの信頼関係も、自分の専門性も、すべてが厚みを増していくということ。

それが結果的に、給与にも反映されていきます。

看護師の道を考える方へ おすすめの一冊

看護師としての進路、給与、キャリアの広がりを、もっと深く知りたい方にぴったりのガイド本があります。

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まとめ|看護師の給与は、努力が積み重なる仕事

看護助手で月10万円未満だった頃から、20年経って月48万円・賞与年126万円まで。

時間と経験を積み重ねた分、給与は確実に応えてくれる仕事です。

それ以上に大きいのは、「毎月決まった額が入る」という安心感。

家族を支える、人生を立て直す、将来の備えを作る。

そのすべての土台になるのが、看護師という仕事の「収入の安定」だと、私は実感しています。

これから看護師を目指すあなたへ。

最初の数年は大変かもしれません。

でも、長く続ければ、必ず景色が変わります。

その景色を、いつか一緒に語れる日が来ることを、願っています。

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