看護師1年目のリアル|学生時代から続けた透析室でリーダーになった日
「看護師1年目って、どんな感じ?」
これから看護師になる方、または看護師を目指している方に、私の1年目の経験をお伝えします。
私は、学生時代から透析室で 勤労学生 として働き続け、卒業後も同じ透析室で正看護師として勤務しました。
「同じ職場の延長」と思いきや、卒業後にはガラッと変わったことがあったんです。
それは 「リーダー業務」が任されるようになった こと。
学生から続けた職場で、突然責任ある立場に立った1年目のリアルをお伝えします。
准看護師から、ずっと同じ透析室で働いていた
准看護師の養成所に通っていた1年目は、奨学金制度を利用して、地域の病院で勤労学生として働きながら学んでいました。
養成所2年生になるタイミングで、その病院を退職する決断をしました。
奨学金は全額返済することになりましたが、「どうしても合格する」という目的を果たすために、実習と資格試験の勉強に専念したかったんです。
准看護師資格を取得した後、看護専門学校を併設する病院に就職しました。
そこで、病院の透析室に配属されて、勤労学生として勤務をスタート。同じ病院に併設されていた正看護師の専門学校に推薦入学し、働きながら学ぶ日々が始まりました。
つまり、准看護師として就職した瞬間から、正看護師の学生時代まで、ずっと同じ透析室で過ごしてきたんです。
スタッフの皆さんとも、患者さんとも、長く顔なじみの関係。
「いつもの場所」で、私は学びを積み重ねてきました。
卒業して、同じ職場に「正看護師」として戻った日
正看護師の国家試験に合格して、私は晴れて正看護師になりました。
卒業後の職場は、もちろん 同じ透析室。
「同じ場所に戻るだけだから、特別なことはないだろう」
そう思っていた私の予想は、最初の数日で覆されました。
学生時代までは「勤労学生のゆるらさん」だった私が、卒業した瞬間に 「正看護師のゆるらさん」 として、周囲から見られるようになったんです。
スタッフ仲間からの言葉のかけ方、求められる判断の質、患者さんへの責任の重さ。
すべてが、目に見えない形で変わっていました。
1フロア64床、A・B チームの透析室
私が働いていた透析室は、1フロアに 64床のベッド が並ぶ大規模な施設でした。
中央で区切って、A チームと B チーム に分かれて業務をする体制。
私は A チームの所属 でした。
ちょうど 7対1看護 が始まった頃で、医療現場全体が大きな変革の中にありました。
(7対1看護とは、患者さん7人に対して看護師1人を配置する基準。手厚い看護を提供できる体制です)
患者さんの安全を守るため、より緻密で計画的な看護が求められる時代の始まりでした。
任された「リーダー業務」とは
正看護師として勤務を始めて少し経った頃、私には リーダー業務 が任されるようになりました。
具体的に、リーダーが担う仕事はこんな感じです。
1. A チームベッドに入室される患者さん全員の症状把握
A チームに所属する全患者さんの状態を、リーダーが把握しておく必要があります。
「今日は誰がどの状態で、どこに注意が必要か」を、頭の中に常に持っておく仕事です。
2. チームスタッフ全員の看護を把握
A チームのスタッフが、それぞれどの患者さんを担当して、どんな看護を行っているか。
それを総合的に把握するのも、リーダーの役目でした。
3. 医師との連携
医師への状態報告、指示受け、カンファレンス、急変時の連絡判断。
医師との連携は、すべてリーダーが担当 していました。
患者さんの状態に少しでも気になる変化があれば、リーダーが判断して医師に報告します。
「この症状、報告すべきか?」 「この変化は、どこまでを伝えるべきか?」
判断ひとつで、患者さんの治療方針が変わる可能性があります。
リーダー業務の中で、特に責任の重さを感じる仕事でした。
4. 全体の総括
患者さん全員の状態と、スタッフ全員の動きを把握したうえで、A チーム全体の状況を 総括する。
何か異変があれば、すぐに動けるように準備しておく。
5. 4時間透析終了後の業務
透析が終わった後にも、リーダーには大切な仕事がありました。
- 時系列で書かれた 患者さん全員分の記録の書き漏れチェック
- 病棟患者さんの透析記録を、各病棟へ持参して申し送り
透析室から各病棟まで、記録を持って自分の足で歩いて回る。
「今日の透析は、こうでした」と、病棟看護師さんに口頭で申し送りもします。
学生時代と「正看護師」の違い
リーダー業務を任されるようになって、私は 学生時代との違い を強く感じました。
責任の重さ
学生時代は「指導してもらう側」でした。
何かあれば、先輩や指導者が判断してくれる。
でも正看護師になった瞬間、判断は自分の責任 になります。
「私の判断で、患者さんの安全が決まる」
その重みは、やはり別物でした。
周囲の見る目
学生時代までは、スタッフの皆さんは私を「これから学ぶ人」として見てくれていました。
正看護師になってからは、「一人前の看護師として働く人」として見られます。
声のかけ方、相談される内容、求められる答えの質。
すべてが、ワンランク上のものに変わりました。
同じ職場だったからこその強み
それでも、学生時代から続けた職場だったことは、私にとって大きな強みでした。
- 透析室の流れを、体で覚えている
- 患者さん一人ひとりの個性を、長く見てきた
- スタッフの仲間との信頼関係がある
- 機器の扱い、記録の書き方に慣れている
新しい職場で1年目を迎える方々と比べると、これは確かに有利な点でした。
それでも、「正看護師としての1年目」は、やっぱり違う緊張感があったんです。
これから看護師1年目を迎えるあなたへ
看護師1年目は、誰にとっても重圧と緊張の年です。
私のように学生時代から続けた職場でも、それは変わりませんでした。
そんな中で、私が大切にしてきたことをお伝えします。
「分からない」を、ちゃんと言う
リーダー業務を任されても、最初から完璧にできる人はいません。
分からないことは、先輩に正直に聞く。
それが、患者さんの安全を守る一番の方法です。
自分の判断を、記録に残す
「なぜ、この判断をしたのか」を、自分の言葉で記録に残す。
それが、自分の判断力を磨く訓練になります。
体調管理は、最優先
夜勤、長時間勤務、緊急対応。
1年目から体力的にきつい場面が多くあります。
「自分が倒れたら、患者さんを守れない」と心に置いて、体調管理を最優先にしてください。
「卒業して終わり」ではなく、ここからが本当のスタート
看護師資格を取ったら、勉強が終わるわけではありません。
むしろ、ここからが本当の学びの始まりです。
毎日が学びの連続。
それが、看護師という仕事の面白さでもあります。
1年目から長く使える、看護師の必須参考書
看護師として働き始めると、現場で疑問が出てきたときに、すぐ調べたい場面が増えます。
国家試験対策書として有名な参考書ですが、実は 現場に出てからも辞書のように使える 一冊です。
私自身、学生時代から看護師になってからも、長く手元に置いていました。
まとめ|1年目は、誰にとっても初めての年
私の1年目は、学生時代から続けた透析室での「リーダー業務」という形で始まりました。
慣れた職場でも、立場が変わると見えるものが違います。
責任の重さ、判断の質、周囲の期待。
それでも、ひとつずつ向き合って乗り越えていけば、確実に成長できる年でもあります。
これから看護師1年目を迎えるあなたへ。
あなたのペースで、ひとつずつ進んでください。
私もここで、応援しています。
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